照明器具のメンテナンス メニュー
①省エネと掃除の関係②白熱電球(現在地)③蛍光灯④LED電球⑤清掃の仕方

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2. 省エネとランプ交換



第一回で,蛍光灯は交換した時から明るさが低下していき,約12000時間で80%~70%低下する説明をしました。
今回は,ランプの寿命と交換について考えてみたいと思います。
ランプのカタログには,定格寿命が記載されいます。
まずこの意味と,それぞれのランプの特徴を説明しながら,交換に関して話を進めていきます。

2-1. 白熱電球とハロゲン電球の場合 



  • 寿命

  • 同一形式のランプで連続点灯を行い,半数の”フィラメント(発光部分)が切れるまでの点灯時間”の平均値を言っています。
    一般的に1000時間から3000時間と考えていと思います。
    つまり定格寿命1000時間のランプは,1000時間使ったとき半分が切れ,半分が点灯してることになるんですね。発光している部分,フィラメントが焼き切れた時が寿命となり,蛍光灯のように明るさの変化で寿命を推測するのは難しいと考えていただいたほうがいいです。
    (まれに寿命間際に暗くなることがあります。気づいたのであれば速やかに交換すべきでしょう。)

    電球が切れて生活に支障がでる様な場所の電球は,予備を在庫しておくのが賢明です。

    電球は振ったり振動を与えないようにしましょう。フィラメントが切れる原因になります。

  • 色合い質感的特徴

  • 温かみのある白色光。落ち着いた雰囲気。陰影ができ,物の立体感や艶が強調される。

  • 電気的特徴

  • 特別な点灯回路が必要なく,手軽に照明効果が得られる。
    0~100%の間で調光可能。つまり明るさ調整ができるということです。 
    非経済的(電気代が高い)。
    発熱量多い。表面温度が高くなります。
    フィラメントの温度が非常に高温(2000℃から3000℃)になるためガラスや口金の温度も上昇します。
    交換や清掃するときは,十分に冷えたのを確認してから行わないとやけどをすることになります。
    また熱いままぬれタオルで拭いた場合,ガラスが割れる場合があるので注意が必要。


    参考
    白熱電球(シリカ電球)の表面温度はどのぐらいになるのかというと
    照明関連

    白熱電球の直下や真上に燃えやすい新聞紙などを置いた場合は,当然発火の危険があります。



  • 白熱電球の応答特性

  • スイッチを入れてから点灯するまでの時間。スイッチを切ってから消灯するまでの時間。
    白熱灯の応答特性

    縦軸が光束(明るさの目安),横軸が時間です。
    0.1秒から0.2秒で光束100%というのは,フィラメントが温まってって光を発するまでの時間。
    0.05秒から0.1秒で光束0%というのは,フィラメントが冷えて光を出さなくなるまでの時間。
    人間の目には,スイッチを入れた瞬間に点灯し,スイッチを切って光の残像が残るように見えます。
    点灯速度は,蛍光灯と比較した場合群を抜いた応答性です。
    次に述べる,蛍光灯と比較してみてください。


  • 適合場所

  • 頻繁な点滅に適しています。
    移動や使用する時間が短時間ですぐに点灯して欲しい場所,廊下や階段,トイレなどですね。
    参考
    白熱電球にはフィラメントの蒸発(焼き切れてしまう)を抑制するための不活性ガス(アルゴンと窒素の混合気体)が封入されています。ミニクリプトン電球というのを聞いたことがあると思いますが,これは封入するガスにクリプトンを使ってるのでそう呼ばれている電球なのです。クリプトンという気体はアルゴンガスに比べて熱を伝えにくく熱損失を抑えることができるガスなのです。つまり長寿命で表面のガラスに伝わる熱も低くなり温度上昇が抑えることができるので小型化もできるわけです。 
             

  • 形状

  • シリカ電球
    シリカ電球
    一般的に白熱電球というとこのタイプですね。
    透明なタイプもあります。
    口金サイズ:E27


    レフ球
    レフ球

    ガラス球面内にアルミニウム反射鏡を設け,光を前方へ集中させるタイプです。
    屋内用と屋外用があります。
    屋内用口金サイズ:E26
    屋外用口金サイズ:E26,E39
     

    ミニクリプトン球

    ミニクリプトン電球
    口金サイズ:E11,E17
    BA15s(Eタイプのねじ込み式になってるタイプとは形が違います)


    ハロゲン球

    照明関連-001

    ハロゲン口金
    様々な種類があるので交換の際は注意が必要です。

    取り扱上の注意点

    • 電球の中では表面温度最も熱くなるタイプで250℃を超えます。
      交換時には十分冷えてから行うようにしてください。

    • 交換のときは素手や汚れた手袋で触れない用に交換してください。
      ガラス球が劣化して破損の原因になります。

    • 万が一汚れた場合,アルコールなどを浸したきれいな布で汚れを拭き取りましょう。


    ナツメ球(常夜灯)

    ナツメ
    口金サイズ:E12
      

  • 白熱電球の形式

  • 白熱電球の形式


  • ガラス球の形式

  • 20111122140359_195


  • サイズの見方

  • 20111122140416_195


  • 白熱電灯の口金の種類

  • 20111111113248_195-2
    青〇:電球型蛍光灯と交換可能
    緑〇:電球型LEDランプと交換可能
    口金サイズが適合してる電球を選びましょう。


    取扱い上の注意点

    • 器具の指定するワット(W)以下の電球であること。

    • 口金のサイズが同一であること。

    • 指定するワット(W)以上の電球を使用すると,上記の参考の欄で電球の点灯時温度の表を見ていただければわかるように,Wが大きくなればそれだけ温度が上がり危険です。当然流れる電流の値も大きくなりこれも過熱等の原因になり危険です。

    • ”100V100W裸電球用電気スタンドに150Wの裸電球を付けても大丈夫?” で記述したように,器具の指定ワット(W)数以下の電球を取り付けないと火災の原因になります。



  • 白熱電球とLED電球の比較してみましょう。

  • (東芝2010ランプ総合カタログ)
    白熱電球

    20111125162606_196

    LED電球

    20111125162509_12

    比較してみると
    白熱電球ーLED電球比較表

    全光束(lm ルーメン):光源,ここでは白熱電球,LED電球の明るさ。数値が大きいほど明るい。
    色温度(K ケルビン):光源,ここでは白熱電球,LED電球の光の色を数値化したもの。色温度

    LED電球の40000時間を規準に電球を40000時間使った時を考えてみましょう。白熱電球ーLED電球比較表2
    40回交換する手間等考えれば,かなりLEDがお得と言うことになりますね。


    注意

    • 例えば60Wのミニクリプトン電球 
      口金サイズ E17 800ルーメン相当になるのですが,この口金サイズで同等の明るさのLED電球は2011年11月現在市販されていません。
      なので現状の電球の規格を調べたうえで,LED電球と比較されてから購入すべきです。


    • 単純に口金があってて明るさが同等以上でも,交換できない場合があります。
      これは電球がついている器具の種類で決まります。
      断熱材施工ダウンライト器具 SB ・ SG ・ SGI 形表示器具では使用できません(適合表示があれば問題ありません)。
      20111128095246_414

      LED電球の放熱が妨げられ寿命が短くなるばかりか,発煙や発火の危険もあります。
      半導体の性質上どうしても放熱が必要なのですね。


    • 使用中の器具にはLED電球に対応不可能な場合があります。その場合は照明器具ごとの交換が必要になります。
      さらに,断熱構造の天井に取り付ける際は,専用の器具の選定をする必要があります。
      また,ダウンライト等は天井に穴加工して取り付けてあります。ですから器具選定のときは,この穴のサイズに合わせた器具を選ぶ必要があります。
      どうしても取り付け穴のサイズと違う器具を選ばざるをえない場合
      現状器具の取り付け穴より大きな穴が必要な場合は,穴を広げればいいだけですが,
      その逆の場合がちょっと面倒になります。
      天井を張り替えるか,専用のアダプターを付けるかの選択をしなければならなくなります。
      天井を張り替えるのは,ちょっと嫌ですよね。
      なので,専用のアダプターをつける方法を取られるのがベストだと思います。
      天井の構造・厚み・色・材質,開港寸法,選定した器具,現状の器具などの情報をご連絡いただければ,作ることができますので,何時でもご相談ください。


  • 白熱電球の故障診断

  • 白熱電球故障診断

  • ハロゲン電球の故障診断

  • ハロゲン電球故障診断




参考


照明器具の選び方

日本の一般家庭の場合

寝室やリビングに,設計者が好んで選定するのが,白熱電球タイプのダウンライトです。
柔らかみがあり,自然な光,そして家族の団らんを温かみのある光で,と考える所以だと思うのです。
また,余計なものが天井にくっついてないほうが見た目はいいですから。
しかし,実際生活し始めると暗いことに気づくと思います。
寝室を寝るためだけに使う日本人は,あまりいないでしょう。
仕事を家に持ち帰って,寝室でという人もいると思います。
そうすると,暗いですね明らかに。
寝室を白熱電球タイプのダウンライトにする理由は,ゆったりとした温かみを演出したいためなのでしょうが。
しかし,一般的に寝るときは照明を消して寝ます。
リビングにおいては,仕事をしたり,新聞を読んだり,本を読むことが寝室よりはるか多いはずです。
ダウンライトは,光源が天井内に隠れる構造ですから,ダウンライトの直下はそれなりに明るいのですけどね。
やはり,ダウンライトだけの照明では暗いですね。
そういった理由で,入居し生活を始めてから,シーリングライトなどを増設することが多々あります。
約10mある廊下にコンパクト形の蛍光灯のダウンライトを選定した例もあります。
廊下ですから物を移動するとき障害にならないためにも,ダウンライトの選定は間違っていないと思います。
しかし,コンパクト形の蛍光灯を選定したのは最悪です。
蛍光灯は,温度が低くなると応答速度が遅くなります。
廊下も暖房してるのなら別ですけど。
冬場など,廊下の入り口でスイッチを入れて,出口でスイッチを切るときに点灯することもしばしば。
意味がないので,廊下の電気は使ってませんでした。
ダウンライトの構造から,廊下全体を見た時とても暗い感じです。
スポットライト的に光が床に伸びて,きれいなことはきれいなんですが。
そして,コンパクト形蛍光灯のソケットは,それ専用の器具じゃないと使えません。
と言うことはですね,この器具にはコンパクト形蛍光灯しかつかないのです。
応答速度のいい電球に変えようとする場合,器具交換が必要になるわけです。

照明器具は,1回目でお話ししたようにメンテナンスが必要な器具です。
十分な明るさと,シンプルで,メンテナンス性(電球や蛍光灯の交換,清掃)のいいものを選定するのがベストです。
器具の形に凝ってもあまり意味はないと思います。
照明器具を見ながら生活する人は,あまりいませんものね。
インテリアの側面をクローズアップしたいと言うのであれば・・・別ですが。
照明と言うのは絶対必要な設備ですし,それそのものが光源と言うことに意味があるのですね。
そして,照明器具の一番の目的は,物を照らす事。
こう考えると,一般家庭では機能優先で選択すべきだと思います。


照明器具のメンテナンス メニュー
①省エネと掃除の関係②白熱電球(現在地)③蛍光灯④LED電球⑤清掃の仕方